下肢静脈瘤治療
下肢静脈瘤治療

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は、足の表面にある静脈が太く膨らんだり、こぶのように浮き出たりする病気です。
また、クモの巣状に細い血管が透けて見えるケースもあり、見た目にも影響が現れます。この病気は一度発症すると自然には治らず、放置すると皮膚潰瘍などの合併症を引き起こすこともあります。
足のむくみやだるさ、疲れやすさといった症状の原因になることも多く、夜間のこむらがえり(足のつり)を頻繁に訴える方もいらっしゃいます。
軽度のものでも日々の生活に支障をきたすことがあるため、早期の対処が重要です。
下肢静脈瘤の主な原因は、「静脈の逆流防止弁の機能不全」です。
正常な静脈には血液の逆流を防ぐ弁が備わっており、筋肉の収縮とともに心臓に向かって血液を押し戻す働きをしています。
しかし、この弁が機能しなくなると、血液が足の方へ逆流してしまい、静脈内に滞留するようになります。
この結果、静脈が圧迫されて広がり、蛇行したり膨らんだりするのが下肢静脈瘤の正体です。
発症しやすくなる背景には、次のような要因があります。
下肢静脈瘤の症状は、見た目の変化だけでなく、足の不快感としても現れます。
初期のうちは疲れやすさや軽度のむくみなど見逃されがちですが、徐々に日常生活に支障を来すような症状が現れてきます。
たとえば、足の血管が浮き出て見えたり、夕方になると足がむくんだりするようになります。
また、足のだるさや重さを感じたり、夜中にこむらがえりで目が覚めてしまう方もいます。
さらに、足首やふくらはぎの皮膚にかゆみや湿疹が出たり、皮膚が茶色く変色してきたりすることもあります。
重症化すると、潰瘍(皮膚のただれ)を伴う場合もあります。
こんな症状ありませんか?
これらの症状が続いていたり、心当たりがある方は、一度専門医の診察を受けることをおすすめします。
下肢静脈瘤の診断では、まず問診によって症状の経過や生活習慣などを確認し、視診と触診で血管の状態をチェックします。
視診・触診では、足の血管がどの程度浮き出ているか、皮膚の色調や湿疹の有無、押さえたときの痛みなどを丁寧に確認します。
さらに、正確な状態を把握するために行われるのが超音波検査(下肢静脈エコー)です。
この検査では、血液の流れや逆流の有無、静脈の弁の状態などをリアルタイムで観察することができます。
検査は非侵襲的で痛みもなく、外来で短時間に実施できるのが特徴です。
下肢静脈瘤の治療法は、症状の進行度や静脈の状態、患者様の生活スタイルや希望に応じて、最適な方法が選ばれます。
当院では安易に手術療法を勧めずに、それぞれの患者様にとって負担が少なく、効果的な治療法を提案いたします。
以下は、現在広く行われている代表的な治療法です。
医療用の弾性ストッキングを着用すると、外から足に適度な圧力をかけることができ、血液が滞らずに心臓へ戻りやすくなります。
これにより、血管内のうっ血を防ぎ、むくみやだるさといった不快な症状の改善が期待できます。
主に軽症の段階や、手術後の再発予防に有効とされ、日常生活に取り入れやすい治療法です。
硬化療法は、特殊な薬剤を静脈内に注射し、血管の内壁を刺激して炎症を起こさせ、血管を閉塞させる治療法です。
閉塞した血管は次第に体内に吸収され、目立たなくなっていきます。
特にクモの巣状静脈瘤や細い静脈に対して効果的で、治療は外来で短時間に行えるため、身体への負担も少ないのが特徴です。
当院では細いカテーテルを静脈内に挿入し、その先端から血管塞栓物質を注射し静脈を閉塞させる治療法を用いています。
逆流を起こしている静脈を機能停止させることで、症状の改善が期待できます。
治療は局所麻酔で行うため、身体への負担が少なく、日帰り手術として受けられるのが大きなメリットです。
症状が進行している場合や、血管の状態によって他の治療法が適応できないケースでは、外科的な手術療法が検討されます。
ただし、身体への負担が比較的大きいため、最近では低侵襲な治療法が優先される傾向にあります。
下肢静脈瘤は、見た目の変化だけでなく、日常生活の質を低下させる原因になる病気です。
進行すると皮膚炎や潰瘍といった合併症を招くこともあり、早めの対処が大切です。
当院では、患者様一人ひとりに合った治療法をご提案し、日常生活の不安や不快感の軽減を目指しています。
特に軽症の方であれば、外来での短時間治療や日帰り手術で症状の改善が期待できます。
「年齢のせいかな」と思って放置していた足の不調、実は下肢静脈瘤が原因かもしれません。
気になる症状がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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